就活をする意味(社会保障等金銭的側面中心に)

24卒の就活もかなり動いてきていると思います。このタイミングで一度なぜ就職をすることを目指すのかを自分なりに良く考えてみると良いと思います。ここではそのヒント、まずは金銭的な側面意味を中心に考えてみたいと思います。

【世界トップレベルの経済産業システムに入っていく】
日本のGDP額は残念ながら2010年に中国に抜かれたものの年間500兆円(アメリカ・中国に次ぐ世界3位)であり、日本の現在の経済産業システムは世界的に見て大変高いレベルにあるということに間違いはありません。細かい部分を見ればまずい部分もあるとは言えマクロとしては第二次世界大戦後の世界ではある意味功してきたシステムの一つと思います。日本の有業者人口6700万人のうち約85%(正規雇用3600万人、非正規雇用2100万人)が企業傘下(一部公的機関含む)で働いていることになり、会社というものが日本の経済活動を支える構造になっているのです。現在の日本の教育制度の下 大学まで進学した人は93%以上が私的公的機関に就職するという実績です。現在の大学においては自ら起業する人を生み出すという可能性もありますが、まずはどこかの企業や公務員になるということを前提に行われていると思います。アメリカの様に卒業してすぐに起業するという人をたくさん生み出すという仕組みとはやや異なるのではないかと思います。また日本の成功した企業家の多くは一旦どこかの企業に就職して経済システムを会社で勉強してその後起業している人が多いと思います。そういう意味からまずは新卒として企業に入るということが定年まで勤め上げる人にも もしくは後で起業する人にも一般的に最初の社会・産業経済システムへの窓口となると思います。

【社会保障費(年金、健康保険料、社会保険料、その他)の半分を企業が負担】
最近は年金の仕組みが崩壊するのではという心配をする人がいますが、様々な対策もありそれは無いと思います。現に現在 厚生年金114兆円超、国民年金8兆円の年度末積立金があり、更に年金の支払額の1/2を国庫から賄うという事が決まっており、年金未加入者は消費税でこの年金を支えているにも関わらず年金は貰えないという仕組みになっているのです。従業員5人以上の会社に入ると厚生年金の保険料の半分は会社が負担することになっており、すなわち保険料率17%の半分の8.5%、金額で毎月3~5万円を会社が負担、同額を自分が負担する仕組みになっています。すなわち年間で月給だけでも50~60万円、ボーナスも加えると100万円前後の厚生年金負担額を会社は目に見えにくところで国に収めてくれているのです。これは30年働けば何千万円以上もの金額に積みあがる計算になります。日本の雇用システムが終身雇用から変化していますが、転職したとしても厚生年金は継続していくので会社に所属しているということは大きな意味があると思います。会社に入らないで基礎年金であり義務年金である国民年金だけに加入していると毎月16900円(最大値)を40年間積み立てた場合の支払い総額は800万円となります。現行の給付水準は65歳以降毎年80万円となっていてこれだけでは65歳以上で生きていくにはとても厳しいものがあります。厚生年金はそれに上乗せする社会保障費であり、日本のサラリーマン社会を支える仕組みとして戦後作り上げられたものです。また健康保険料や社会保険料も会社が半分負担して毎月払ってくれるので、これらを合わせるとかなりの金額を会社が負担してくれるということは本当にありがたいものだと思います。

【まずは正社員スタートを目指す】
リーマンショック後の10年前後前までは就職環境は大変厳しく、正社員になりたくてもなれない、ニート、契約社員や非正規雇用が多く出ました。本当に残念なことです。しかし就職環境はかなり良くなってきており、24卒の人は真面目に取り組めば正社員になることができると思います。なのでまずは自分に合う分野で正社員目指すということは良いのではないかと思います。また最近日本では起業する人が減っているということを言う人もいます。起業は素晴らしいことだと思うのでそれを否定するつもりはありません。できればそういう新しいパワーで日本を引っ張っていってもらいたいと思います。そういう人でもまずは企業に入ってビジネスの基礎を学んでからという道もあると思います。

【就活6ヶ月就職40年】
この半年ほどの就活が卒業後40年の人生を決める可能性があります。ならばこの半年自分と自分の未来を見つめなおし、自分の将来のための活動に取り組むことはとても意味のあることだと思います。まだエンジンがかかっていない人もいるかもしれませんが、早めに始動されることが良いと思います。

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