企業選びの軸(本音の部分)
【志望動機、企業選びの軸】
面接やエントリーシートで必ず聞かれることにこの「会社選びの軸」というのがある。どう答えるかを必死に考えて臨むわけだが、この部分はいかに相手に「ほ~、なるほど」と感じさせ真剣度合を伝えるかが重要となる。正直この答えには本音と建て前があると思う。本音の部分は大企業で安定しているから、福利厚生がしっかりしているから、年収が高いから、知名度が高いから、休みがたくさんとれるから、転勤がないから、在宅勤務ができるから等があるだろう。しかしこれらの本音を志望動機として正直全面にだしては言いにくい。会社の考え方に共鳴してとか、海外拡大中の御社で海外志向の自分が活躍できそうだから、とか御社の製品が素晴らしいからとか志望真剣度を納得してもらえる理由を考えて述べる。この部分は大変な作業だなと思う。でもやらなければならない準備であることに間違いない。
【本音の企業選び】
どうせ、面接やESで表にだせないこの部分、就活の本で書かれることは少ない。この部分を深堀りしてみたい。就活するときの本音として大企業、安定企業に入りたい。これは多くの人の心の中にあるだろう。ならばそんな漠然とした選び方ではなくずばりどんな尺度で企業を選べばいいのだろうか。それは日本の企業で最も力のある企業、強い企業はどこか?今後何が成長していくか?ということだと思う。一つは売上の大きい企業、利益の大きい企業、資産の大きい企業、時価総額の大きい企業等 があげられる。その中でも「営業利益」=「本業の利益」はその企業の強さを表す重要な指標の一つだと思う。以下は上場企業1位~約4000社の営業利益ランキングリストなので参考にしてほしい。
営業利益:株式/株価ランキング – Yahoo!ファイナンス
【営業利益額ベスト10】
以下が日本の営業利益の大きい10社であるが、それぞれ特徴がある。自動車メーカーが2社あるが、なぜ営業利益がこんなに大きいのか?それはこの業界の企業が最も国際企業・グローバル企業として進んできたことが一要因と思います。いずれも海外の子会社の営業利益を連結して併せて申告しているからだ。トヨタの2.9兆円は突出して大きいがこれはほとんどが海外で稼いだものだ。日本国内に限ればその1/10以下になると思う。円高の進行とともに海外に軸足を移し、グローバル企業として成功したということだ。一方メガバンク3社が入っているが、今年から数年は営業利益が拡大すると個人的に予想しています。何故なら日銀総裁が交代し金利を上げる、即ち銀行の営業利益があがるとみているからです。また特筆すべきは日本製鉄です。新社長の構造改革により営業利益が猛烈に上昇しています。またトヨタに対してひるまず値上げを認めさせる強さ。当面成長が継続すると思います。ソフトバンクは今後減衰していくのではと見ています。また興味深い点としては10年前に日本の1兆円超の企業はトヨタ、NTT、ソフトバンクの3社だけだったのが、今や6社に増えていること。日本の強い企業が増えているということか?強い企業のみ強くなっているということか?アベノミクスの下、富の集中が行われた結果でないと思いたい。10年前もベスト10に入っていたのはトヨタ、NTT、ソフトバンク、KDDI、ホンダの5社。逆に没落していったのが日産(10位⇒47位)。日産も株式43%をフランスに持たれていたが今回フランス資本が15%に減るので大きな変更があると思う。
<2兆円超1社>
トヨタ2.9兆円、
<1兆円超5社>
NTT1.8兆円、三菱UFJ1.3兆円、ソニー1.2兆円、SMBC1.2兆円、KDDI1.1兆円
<7~10位>
ソフトバンク0.98兆円、ホンダ0,9兆円、みずほ0.9兆円、日本製鉄0.8兆円
営業利益だけで、それも単年だけで会社の強さは判断できないし、働きやすい会社とは言えない。しかし一つの参考指標として1~約4000社までざっと営業利益も見てみると面白い。更に言うと営業利益100社に入っていないから弱いともいえないし、営業利益が大きくても精神的ストレスが高かったり、働きにくい会社がたくさんある。単に強さを表す1指標としての参考としてみてほしい。